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鉄骨構造部会 お知らせ

【鉄骨構造部会】2018年度第2回研究会 報告

更新日時:2018.12.07 00:00


日本建築学会近畿支部鉄骨構造部会

2018年度 第2回研究会報告

テーマ:『鉄骨造の耐風設計を改めて考える』

 

   2018年度 第2回研究会は,『鉄骨造の耐風設計を改めて考える』という題目で実施致しました。

昨今の耐風被害、とりわけ本年9月に立て続けに襲来した台風21号、24号が引き起こした様々な被害は、自然の驚異を改めて実感させるものでした。RC造に比べて軽量の鉄骨造は地震荷重が小さくなる半面、風荷重に対する余裕度が相対的に少なくなります。また、外装は基本的に非構造材で構成され、これらは主として風荷重が支配的な設計荷重となります。

今回はこの観点から、鉄骨造の耐風設計について焦点をあてた研究会を企画しました。

はじめに、丸山敬先生(京都大学防災研究所)から風工学のご専門のお立場から「耐風設計の基礎」と題して、風荷重に関する基礎的なことならびに注意すべき事項などをわかりやすくお示しいただいた後、大竹和夫様(竹中工務店技術研究所)から「超高層建物の風荷重設定について」と題して、特徴ある超高層建物の風荷重設定に関する詳細な検討事例を、竹内崇先生(神戸大学)から「強風時、突風時に建物に作用する力」と題して、昨今、しばしば報道される突風について、その基礎知識から最近の研究に至る内容をご紹介いただきました。

また、安江広様(日建設計)から「非構造部材の耐風設計―現状と今後の配慮」と題して、構造設計の盲点となりがちな、非構造材の耐風設計の現状と今後配慮すべき事項について、豊富なご経験をもとにお示しいただき、最後に吉江慶祐様から「超高層建築物・免震建築物の耐風設計」と題して、鉄骨造の超高層建物ならびに免震構造の対風設計に関する実務設計上の最先端の取り組みをご紹介いただくとともに、今後鋼材履歴型ダンパーの利用が増えそうな情勢のなかで、貴重なご提言をいただきました。

研究会には40名の参加があり,活発な意見交換も含めて盛況のもとに終えることができました。ご講演いただいた講師の方々ならびに本研究会に参加された方々に御礼申し上げます。

鉄骨部会主査 多賀 謙蔵

 

プログラム:

1. 「耐風設計の基礎」

丸山 敬(京都大学防災研究所)                                         13:05~13:55

2. 「超高層建物の風荷重設定について」

大竹 和夫(竹中工務店技術研究所)                                     13:55~14:45

3. 「強風時,突風時に建物に作用する力」

竹内 崇(神戸大学)                                                         14:45~15:35

 

******************** 休憩 ********************     15:35~15:45

 

4. 「非構造部材の耐風設計-現状と今後の配慮」

安江 広(株式会社 日建設計)                                          15:45~16:15

5. 「超高層建築物・免震建築物の耐風設計」

吉江 慶祐(株式会社 日建設計)                                       16:15~16:55