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2019年度 鉄骨構造部会第2回研究会報告

更新日時:2020.01.17 13:49


日本建築学会近畿支部鉄骨構造部会

2019年度 第2回研究会報告

テーマ:『鋼構造の架構計画 ~コラムH構造から剛性耐力集中型構造まで~

 

2019年度 第2回研究会は,『鋼構造の架構計画 ~コラムH構造から剛性耐力集中型構造まで~』という題目で実施致しました。

法の規定を上回る地震動に対する備えも視野に入れながら、大地震に対しても機能維持を図るべきことを設計目標としていくべき時を迎えています。耐震性能を高めるためのメニューも、免震・制振・超高強度鋼材の活用など選択肢が広がっている中で、鋼構造建物の架構計画についても今一度見つめ直そうというものです。純ラーメンかブレースを付加するのか、そもそも柱の断面形は□かHかなど、なんとなく前例に倣い、あるいは先入観をもって初期段階における検討の間口を狭めてしまってはいないだろうか?という問いかけに対して,研究者の視点、設計者の視点、さらに鉄骨製作の立場から様々な考えを述べていただきました。

 

はじめに高木次郎先生(首都大学東京)から「ホント? 鋼構造架構計画のルーチン」と題して、角形鋼管柱による耐震架構全体分散型とH形鋼柱による耐震架構集約型の比較検討例について、米国のエンジニアとの協働体験も交えてご紹介いただきました。

 

次いで浅田勇人先生(神戸大学)から「鋼構造K形ブレース付き骨組の非弾性挙動と設計法に関する考察 ~米国での在外研究を通じて~」と題して、K形ブレースの挙動に深く関わる梁の設計の合理化に向けての実験的・解析的研究について、また、荒木慶一先生(名古屋大学)から「倒壊制御設計-想定を上回る地震動にどう備えるか?」と題して、超高層建物の下層部変形集中を抑える手法としての心棒トラスの有効性についてお示しいただきました。

 

休憩をはさんで、吉田聡様(株式会社日建設計)から「同一平面ツインタワーにおける各棟基準階の架構計画の考え方」と題して、2期にわたって建設された同一基準階平面を有する超高層ツインビルの構造設計において、低層部の用途の違い等に起因して高層部基準階の外周架構の柱断面にH形、角形それぞれ異なる選択がなされた事例等をご紹介いただき、最後に梅本優也様(竹島鉃工建設株式会社)から「鉄骨製作の立場から見た柱断面形状別の安・楽・早・正」と題して、鉄骨製作の立場から柱断面を溶接4面BOX・冷間成形角形鋼管・H形(柱通し)・H形(通しダイアフラム)とした4ケースについて製作手順ならびにロボット溶接の適用範囲の違い等を詳しくお示しいただきました。参加者との意見交換を通じて、柱断面形状、ひいては架構計画の比較検討を正しく行うためにも、製作コストの違いが正当に評価されるべきことが改めて認識されました。

 

研究会には38名の参加があり,活発な意見交換も含めて盛況のもとに終えることができました。ご講演いただいた講師の方々ならびに本研究会に参加された方々に御礼申し上げます。なお,本年3月をもちまして現幹事団は任期の4年を迎え,4月より新しい幹事団と交代いたします.今後とも鉄骨構造部会の活動に一層のご支援を賜りますよう,よろしくお願い申しあげます.

 

 

鉄骨部会主査 多賀 謙蔵

プログラム:

1.「ホント? 鋼構造架構計画のルーチン」  

       高木 次郎(首都大学東京)                                            13:05~13:55                

2.「構造K形ブレース付き骨組の非弾性挙動と設計法に関する考察

~米国での在外研究を通じて~」                              

       浅田 勇人(神戸大学)                                                   13:55~14:45

3.「倒壊制御設計-想定を上回る地震動にどう備えるか?」

       荒木 慶一(名古屋大学)                                                 14:45~15:35     

4.「同一平面ツインタワーにおける各棟基準階の架構計画の考え方」                

       吉田  聡(株式会社日建設計)                                         15:45~16:20  

5.「鉄骨製作の立場から見た柱断面形状別の安・楽・早・正」                          

       梅本 優也(竹島鉃工建設株式会社)                                   16:20~16:55