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鉄骨構造部会 お知らせ

2015年度第1回研究会報告

更新日時:2016.02.19 23:25


2015年度第1回研究会報告

「鉄骨梁の横座屈挙動−最先端の研究成果と設計への応用−」

 

概要:

2015年度 第1回研究会は,『鉄骨梁の横座屈挙動−最先端の研究成果と設計への応用−』という題目で実施致しました。

従来,鉄骨梁の横座屈については,適切な横座屈補剛を行うことによってその発生を防止するという前提で耐震設計が行われてきました.ところが近年,従来の想定を上回る規模の地震の発生が懸念されており,横座屈発生後の耐力,変形性能の把握,骨組設計への反映が求められるようになってきました.前半にご講演の先生は,共に「座屈」を対象とした一連の研究で日本建築学会賞(論文)1),2)を受賞されており,今回はその研究内容の一端をご紹介いただきました.井戸田先生からは横座屈を考慮した梁部材の終局限界での耐力や変形性能の統計値を求め,それを導入した限界状態設計について,津田先生からは部材内で軸力が変化する変軸力材(例えばモーメント勾配を有するH形鋼梁の圧縮側フランジなど)を対象とした座屈長さや必要座屈補剛に関する理論的な評価法について,金尾先生からは梁の横座屈を伴う骨組の大変形挙動について,宇佐美様からは床スラブが取りつく鉄骨梁の横座屈挙動ならびに設計法に関する話題をご講演いただきました.

研究会には45名の参加があり,大盛況のもとに終えることができました。ご講演いただいた先生方ならびに本研究会に参加された方々に御礼申し上げます。

1)津田惠吾:鋼および鋼・コンクリート合成柱の挙動・耐力と座屈設計,2013年日本建築学会賞(論文)

2)井戸田秀樹:鋼構造梁部材の横座屈終局限界性能の評価と限界状態設計法への応用に関する研究,2015年日本建築学会賞(論文)

 

 

プログラム:

0.  趣旨説明 

桑原  進(大阪大学)  13:30~13:35

1.「座屈に関わる安全性の定量的評価に向けて」

井戸田秀樹(名古屋工業大学)    13:35~14:20

2. 「変軸力材の座屈と座屈補剛について」 

津田恵吾(北九州市立大学)       14:20~15:05

3. 「横座屈を伴う骨組の大たわみ挙動」

金尾伊織(京都工芸繊維大学)    15:15~16:00

4.「床スラブの横補剛効果」

宇佐美徹(竹中工務店)            16:00~16:45

 

日 時: 2015年7月22日(水) 13時30分〜17時00分

場 所:大阪科学技術センター 4階 403室

参加人数:45名

 

鉄骨構造部会主査 桑原 進